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※こちらの記事は、「月刊レジャー産業(2016年4月号)」に掲載されたものです

民泊の潜在マーケットの動きを聞く


土田尚吾
東急リバブル(株)
ソリューション事業本部
営業統括部
投資営業第二部 営業グループ(A)
グループマネージャー

――民泊関連ビジネスへの参入を検討する企業がふえていますが、仲介マーケットの動きはいかがでしょうか。

 現在のところ、民泊の解禁に向けた法整備の具体的な内容は明確に決まっていませんが、マーケットでは分譲・賃貸マンションデベロッパーや個人投資家を中心に、先行して開発用地を取得する動きが出てきています。

 都市部においては土地の価格、建築費が上がり続けていますが、一般的な賃貸マンションの賃料単価はある程度平準化されており、今後も極端に上昇することは考えにくい。その一方で、民泊対応の物件として開発した場合にはそれを大きく上回る賃料単価が見込める、という想定をされているようです。

 デベロッパーにとっても、開発を進めていくうえで仕入れコストが割高な場合には出口の価格目線はアグレッシブになるため、マンションであれば賃料単価を相当高く見ないと成約できません。それをカバーするのが民泊になるという思惑です。

――新規開発での賃料目線は。

 民泊対応マンションの場合、デベロッパーが開発した民泊物件を運営会社あるいは代行業者がマスターリースするケースが考えられます。

 エリアにもよりますが、賃貸マンション市場の賃料単価がベンチマークになりつつも、そこから1.3倍くらいを想定されているようです。いまの賃貸マンションの賃料単価は比較的高いところで坪当たり1.5万円前後ですが、民泊の場合2万円前後になってくるでしょう。

――開発立地はどのあたりでしょうか。

 エリアはほぼ絞り込まれており、東京都内であれば宿泊需要の見込める新宿や渋谷、浅草などですね。ただ、これらのターミナル駅周辺では案件も少なく競争も激しいので、ターミナル駅から1、2駅離れた住宅街に近いエリアを探されているケースが多いです。

 民泊を利用するゲストは連泊するケースも多いでしょうから、近隣にスーパーマーケットや飲食店などがあること、大きな荷物での移動を想定して車付けのよい立地などが求められています。

 そのほかは、山手線の内側に入って赤坂や麻布周辺、関西では大阪市内の梅田や難波周辺が人気です。

――開発規模はどのくらいでしょうか。

 ビジネスホテルであれば敷地面積200坪くらい、最近になって新規開発が活発になってきているホステルやカプセルホテルで100坪くらいですが、民泊施設の場合は50~60坪くらいが中心です。したがって、相続による売却相談の多い古家や駐車場、更地なども対象になりえます。

 たとえば、簡易宿所の面積要件となる1 室当たり33㎡以上であれば10室程度つくれる規模です。なかにはグループ利用や連泊に適した40~50㎡の部屋があったり、コンセプトルームのような部屋があったりすると、一般的なホテルとは異なる需要が取り込めるでしょう。都市部のホテルで同じくらいの客室面積はほとんどありませんし、あってもスイートルームになってしまうのでホテルに泊まるより割安感があります。

――仕様も賃貸マンションでなく、民泊対応になってくる。

 一般的な投資用マンションの場合、1部屋当たりの面積は20㎡クラスですが、民泊ではやや狭いと思われます。その半面、民泊向けの30~50㎡クラスの部屋というのは、賃貸マンション市場において必ずしもボリュームゾーンとはいえません。

――今後の動きは。

 今春以降、民泊関連の法整備の方向性が明確になってくると、大手デベロッパーをはじめ新規参入が加速してくると思われます。

 加えて、いまのところ新規開発では用地の取得が先行していますが、出口戦略が明確に見えているわけではありません。しかし仮に、私募リートによるホステルの取得実績が出てきたように出口戦略が広がると、開発のスピードが増すことも考えられます。

 また、既存のマンションでは管理規約の改正や賃貸借契約のなかに民泊禁止を盛り込むケースも考えられますので、新規開発のほうが適しているのではないでしょうか。

 宿泊施設の不足を解消するだけでなく、空き家・空きビルの有効活用という観点からも、民泊に関する法整備が進み市場が活性化することを期待しています。

――ありがとうございました。



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